【2025年】雑節って何？意味や由来を一覧にして説明します

「雑節」は「ざっせつ」と読みますが、二十四節気や七十二候とは異なり、
日本独自に発展した季節の変化を示す特別な日を指します。

主に農作業の目安や生活の習慣に深く結びついており、
現在も行事や風習として私達の生活に溶け込んでいます。

雑節は、二十四節気だけでは表しきれない日本の気候変化や農作業の目安として、江戸時代に定められました。

二十四節気や七十二候が中国由来なのに対し、
雑節は日本の気候や生活に合わせて生まれたものというのが大きな特徴です。

代表的な雑節とその意味

節分（せつぶん）｜2月3日頃

• 意味：「季節の分かれ目」
• 時期：立春の前日（年によって日付が変わる）
• 由来：
  • 本来は春夏秋冬の各季節の変わり目（立春・立夏・立秋・立冬の前日）を指す
  • 季「節」を「分」けるで「節分」ですね。
  • 現在では特に立春の前日のみを節分とすることが一般的
  • 邪気（鬼）を払うために「豆まき」をする風習がある
• 風習：
  • 「鬼は外、福は内」 と言いながら豆をまく（福豆）
  • まいた豆を自分の年齢＋1個食べると無病息災とされる
  • 恵方巻を無言で食べる（比較的新しい風習）
• 季節の変化：
  • 節分を過ぎると「春が始まる」とされる
  • 実際にはまだ寒いが、日差しが徐々に強まる時期

彼岸（ひがん）｜春分・秋分の前後7日間

• 意味：「ご先祖を供養する期間」
• 時期：
  • 春分の日（3月20日頃）の前後3日間（計7日間）を「春の彼岸」
  • 秋分の日（9月23日頃）の前後3日間（計7日間）を「秋の彼岸」
• 由来：
  • 仏教の教えで「此岸（しがん）」はこの世で「彼岸（ひがん）」はあの世（極楽浄土）
  • 昼と夜の長さがほぼ同じで、太陽が真西に沈むことから、「極楽浄土に通じる日」と考えられました
  • 先祖供養のために墓参りをする風習が生まれました
• 風習：
  • 春彼岸には 牡丹の花にちなんで「ぼたもち」を食べる
  • 秋彼岸には 萩の花にちなんで「おはぎ」を食べる
  • 彼岸の中日（春分・秋分）は「自然をたたえ、生物をいつくしむ日」とされる
• 季節の変化：
  • 春彼岸：寒さが和らぎ、花が咲き始めます。桜の開花前後が春彼岸にあたります
  • 秋彼岸：涼しくなり、紅葉が始まります。稲刈りの時期ですね

社日（しゃにち）｜春分・秋分に最も近い戊（つちのえ）の日

• 意味：「土地の神様に感謝する日」
• 時期：
  • 春の社日：春分に最も近い戊（つちのえ）の日（3月頃）
  • 秋の社日：秋分に最も近い戊の日（9月頃）
• 由来：
  • 土地神（産土神：うぶすながみ）をまつる日とされています
  • 春は豊作祈願、秋は収穫の感謝祭
  • 地域によっては「社日祭」として神社で行事がある
• 風習：
  • 春には「種まき」、秋には「収穫祭」があり農家では特に重要な行事とされる
• 季節の変化：
  • 春：農作業が本格的にスタート
  • 秋：収穫の終わりが近づく

八十八夜（はちじゅうはちや）｜5月2日頃

• 意味：「霜の心配がなくなり、農作業を始める目安」
• 時期：立春（2月4日頃）から数えて88日目
• 由来：
  • 「八十八」を組み合わせると「米」という漢字になることから、特に農業にとって重要な日とされます。
  • 立春から数えて「88日目」だから八十八夜ですね。
  • 昔から 「八十八夜の別れ霜」 と言われ、これ以降は霜が降りなくなる
  • お茶の新芽が育ち 「新茶」 の季節を迎える
• 風習：
  • 新茶を摘む（「八十八夜摘み」）
  • 「この日に摘んだお茶を飲むと長生きする」と言われます
• 季節の変化：
  • 気温が安定し、暖かい日が続く
  • 夏の訪れを感じます

土用（どよう）｜春・夏・秋・冬にあるが、特に夏土用（7月）が有名

• 意味：「季節の変わり目で体調を崩しやすい時期」
• 時期：
  • 各季節の終わり（立春・立夏・立秋・立冬の前18日間）
  • 「夏の土用」（7月19日頃～8月6日頃）が最も有名でうなぎを食べるのが土用の丑の日です
• 由来：
  • 古代中国の五行思想（木・火・土・金・水）による
  • 各季節の終わりには「土」の気が強まり、体調を崩しやすいと考えられた
  • だからうなぎを食べて元気になろうってことですね
• 風習：
  • 夏土用：「土用の丑の日」に うなぎを食べる 風習
  • 「う」のつく食べ物を食べると夏バテしない（うどん・梅干し・瓜など）
  • 冬土用：「寒の土用」では栄養のあるものを食べる
• 季節の変化：
  • 夏土用：暑さのピークで夏バテしやすい
  • 冬土用：寒さが厳しくなる前に栄養をつける

入梅（にゅうばい）｜6月11日頃

• 意味：「梅雨入りの目安」
• 由来：
  • 昔の暦ではこの日を境に梅雨入りすると考えられた
  • 現在の梅雨入りは地域ごとに異なるが、大体同じ時期
• 季節の変化：
  • 空気が湿り、梅雨独特のジメジメ感が増す
  • 農作物にとっては重要な雨

主な雑節を説明しました。
雑節は、古くから日本の生活に密着した季節の目安です。特に農業や行事、健康管理に大きく関わり、今でも風習として残っていますよね。

雑節はいわば、日本人の知恵が暦や風習に置き換わった文化です。
私たち現代人もこれら日本の古来の文化を大切にしていきたいですね。

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